世界陸上大会は2017年8月4日から13日までの10日間、イギリス・ロンドンで熱戦が繰り広げられました。今大会の大会結果の感想や日本勢のメダリストをまとめました。
『人類最速の男』ラストラン100M
順位 選手名 国名 記録
1位:J.ガトリン(アメリカ)9秒92
2位:C.コールマン(アメリカ)9秒94
3位:U.ボルト(ジャマイカ)9秒95
4位:Y.ブレイク(ジャマイカ)9秒99
5位:A.シンビネ(南アフリカ)10秒01
6位:J.ビコ(フランス)10秒08
7位:R.プリスコッド(イギリス)10秒17
8位:蘇 炳添(中国)10秒27
『人類最速の男』世界記録保持者で今回が現役最後の大会になると表明しているジャマイカのウサイン・ボルト選手は3位で銅メダルでした。アメリカのジャスティン・ガトリンが優勝し、金メダルを獲得しました。
18歳のサニブラウン選手、21歳の多田修平選手、24歳のケンブリッジ飛鳥選手の3人が出場し、日本選手初の9秒台が期待されましたが、準決勝でいずれも10秒台のタイムで敗退しました。
今大会の決勝に出場した選手を見てみると、ジャマイカとアメリカの独壇場がわかります。主要世界大会でどれだけアメリカとジャマイカが席巻しているのかを調べてみた。
主要大会の決勝進出している国
2012年 ロンドンオリンピック
ジャマイカ3人、アメリカ3人、オランダ、トリニダード・トバゴ
2013年 世界陸上モスクワ
ジャマイカ4人、アメリカ2人、フランス、イギリス
2015年 世界陸上北京
ジャマイカ2人、アメリカ4人、カナダ、フランス、中国
2016年 リオオリンピック
ジャマイカ2人、アメリカ2人、カナダ、南アフリカ、フランス、コートジボワール
ここ数年、最低でもアメリカとジャマイカで4枠が埋まっています。決勝を走れるのは8人ですが、実質的に残り4枠の戦いになっています。
準決勝でも終盤に流す選手を見ると、100Mはトップ数人とそれ以外という別次元の世界なのでしょう。100M日本代表は群雄割拠ですが、世界との壁はかなり厳しいと言えます。
優勝候補として迎えた男子4×100mリレー
2017年 世界陸上ロンドン大会
1位:37秒47(イギリス)
2位:37秒52(アメリカ)
3位:38秒04(日本)
優勝候補ジャマイカの調子が悪い中で、リオ五輪銀メダルの日本に注目が集まりました。メインキャスターの織田裕二さんと中井美穂さん曰く現地リポーターにも各国から誰が走るのかメンバーについて質問されたようです。過去にはない注目度。これが優勝候補だと実感できた瞬間でした。
混戦が予想される中で優勝したのは開催国イギリスが執念の初優勝を飾る。そして多田修平(関学大)、飯塚翔太(ミズノ)、桐生祥秀(東洋大)、藤光謙司(ゼンリン)の日本は38秒04で3位となり、世界選手権初の銅メダルを獲得。
主要大会のメダル獲得タイム
2016年 リオオリンピック
1位:37秒27(ジャマイカ)
2位:37秒60(日本)
3位:37秒64(カナダ)
2015年 世界陸上北京
1位:37秒36(ジャマイカ)
2位:38秒01(中国)
3位:38秒13(カナダ)
2012年 ロンドンオリンピック
1位:36秒84(ジャマイカ)
2位:37秒04(アメリカ)
3位:38秒12(トリニダード・トバゴ)
4×100mRは不安要素がなかったわけではない。サニブラウンは200M決勝で右足を痛めて出場を回避。そしてリオ五輪銀メダルメンバー(山縣亮太、飯塚翔太、桐生祥秀、ケンブリッジ飛鳥)から2人が入れ替わっている状況で挑んだ決勝。連携は十分できているのか不安視する声もあったが、堂々の3位。誰が出場してもメダルを獲得できる日本代表の層の厚さを感じた。
今大会ではジャマイカ4走ウサインボルトのアクシデントがあったものの、タイムを見ると他の主要大会でもメダルが獲得できる可能性があることがわかる。今後日本に自己ベスト9秒台のスプリンターが出れば、さらにレベルアップが期待できる。
まとめ
第16回世界陸上競技選手権大会が終了!
日本勢は銀メダル1、銅メダル2、入賞2を獲得!
男子4×100M 銅メダル
男子50㎞競歩 荒井広宙 銀メダル
男子50㎞競歩 小林快 銅メダル
男子50㎞競歩 丸尾知司 5位入賞
男子200M サニブラウン・A・ハキーム 7位入賞