漫画『げんしけん』から考えるヲタク文化の変遷と比較分類

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漫画『げんしけん』の魅力とヲタク文化の考察をしてみた。

げんしけんとは

知っている人も多いが、アフタヌーンで連載されていた人気漫画作品。アニメ化もされたり、スピンオフ作品『くじ引きアンバランス』や05年に講談社漫画賞並び文化庁メディア芸術祭にノミネートされるなど漫画好き以外にも知名度は高い。

第一期は2002年から2006年に連載(全9巻)。二代目は2010年から2016年に連載(全12巻)となっている。注目したいのは初代が連載していた時代。まだこの時代はヲタクと言えばアニメと考えられており、「オタクってなんだ?」という時代だった。

それまでオタクとは言えば「ダサい」「ヤバい」人間の象徴だったが、「なんか面白そうだぞ」と注目され始め、いま考えるとオタクが市民権を得る移行期間だったのではないか。

そうした時代に生まれたこの作品はヲタク文化の普及に一役買って出た。「ヲタクの生態とは」について面白おかしく語られており、ときには恋愛や青春など散りばめた良作と言える。主人公が大学生というのも素晴らしい。

第一期では男性ヲタクがメインの読者層だったと思うが、二代目からは、BL、腐女子、女装男子といった層も取り込み、女性からも支持されるようになった。

あの時代は独特な熱量があったように思える。ビッグサイトのコミケの知名度が上がり動員数を毎年更新する時代だったが、2006年の夏に一度行ったことがある。

雲がまったくない目眩のするような暑さだった。強い日差しを浴びながら行ったビッグサイトは楽しかったことだけ覚えている。また行きたいと思ったが、とんと縁に恵まれず、あれが最初で最後になってしまった。

ヲタクが普及し日本の文化として世界に発信するようになってから、役目を終えたかのように漫画も完結した。

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