独身男性が精子提供ニュースから感じた実情と問題点

不妊治療の一環で第三者提供(精子提供/精子取引)のドキュメンタリー番組を見たので、その内容に対する私見をまとめてみた。

第三者提供には三つの方法がある。

①医療機関のドナー(提供者)を使う。

②海外施設のドナー(提供者)を使う。

③個人取引でドナー(提供者)を探す。

①日本の医療機関では精子提供者の個人情報は血液型以外は全く開示されないのが問題点らしい。②海外の精子バンクでは一定の個人情報が開示されているが、ハーフの問題点がある。シングルマザーで、子供がハーフだと色々とイジメの対象になりそう。結構なハンデを背負う。③精子提供者も本名など個人情報を開示していなかった。

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私が女性だとしても、学歴/身長/容姿/病気の有無ぐらいは知りたい。特に身体的な特徴は遺伝的要素が大きいので、確実に子どもに受け継がれるからだ。学歴は家庭環境など後天的な要素もあると思うが、知能指数は遺伝するので知っておきたい。

ちなみに精子提供マッチングサイト・ベイビープラチナパートナーズを見ると会社ランク(職業)をアピールしている男性がいるが、これは全く意味がないと思う。就職活動はあまり本人の能力とは関係なく、学歴・性格・面接官との相性・志望動機などが総合的に判断されるケースがあるからだ。

またスポーツ歴に関しての質問も意味がないと思う。身体能力だけで競い合う陸上競技は例外として、技術的要素が強い競技は先天的な要素は全く関係ないからだ。集団競技(チームスポーツ)で全国トップクラスの成績を残したとしても、本人の運動神経が良いとは限らない。もし参考にするならスポーツテストの総合成績くらいだろう。

子供の立場からしたら父親を知りたいと考えるのは当然だろう。自分が何者なのかわからないのは思春期の人間形成に大きな影響を与えると思う。ただ実際に会っても、父親側からは当然ながら愛されて生まれたわけではないのでガッカリするのではと思う。

一方で、精子提供者側したら血縁とはいえ、息子に愛情はないので「会いたい」と言われても困惑するだけだろう。

 シリンジ法について 

精子提供は大きくシリンジ法とタイミング法に分類される。番組スタッフが精子提供している男性の話を追いかけてくれて、精子提供の現場を知ったが、駅で待ち合わせをして、トイレで精液をとり、渡していた。

駅のトイレでオナニーできる男性すごいΣ(・□・;)

となりでウンコされているのに、イクことができるって相当な精神力だと思う。他方、駅のトイレを長時間使用する行為は本来の目的からかけ離れているし、駅トイレ使用ルールやマナー面から考えても間違っていると思う。

この方法に関しては「本当にそいつの精子なのか?」という問題もあるらしい。確かに射精の瞬間を見ない限りは嘘をついている可能性もある。そこまで手間をかけてするか?という気もしなくもないが悪質な人間はいるかもしれない。

タイミング法について

タイミング法とはセックスを意味する。女性は性行為を嫌がると思うが、私が提供者側だとしても性行為はかなり不安だし、できれば避けたい。相手次第では、そもそも勃たないかもしれないし…。

現状、日本ではボランティアで成り立っている。1回1万円程度の費用を請求できるケースが多いとはいえ、事前の血液検査や当日の拘束時間を考えると、1万円でも実質的にマイナスだと思う。ツイッターでは無償提供をアピールしている人がいるが、そこまでして精子提供したいのか理解できなかった。逆に怪しい。

私も精子提供自体はしてもいいし、なんなら個人情報は開示してもいいとは考えているものの「平日夜に遠くまで移動して、駅のトイレでオナニーしなければいけない」条件を考えると、1万円の報酬ではちょっとキツイ。

1回2万円くらいなら副業感覚で精子ドナーも増えると思うが、受ける側の人が「無償限定」という書き込みを見て「う~む」と唸った。法整備が未熟とされているが、どのような法律なら全員が納得できるか答えは出ていない。