早稲田実業の清宮幸太郎は本当に凄いのか?高校野球の過熱報道への言及

今年の高校野球で早稲田実業高校の清宮幸太郎(2年生)に注目が集まっていますが、西東京大会の準々決勝で早稲田実業は4―6で八王子に敗れました。一選手に注目が集まりすぎていることについて一高校野球ファンとして意見を伝えたいです。

清宮幸太郎は凄いのか?

清宮幸太郎選手は凄いと思いますが、彼だけが凄いわけではなく、彼レベルの選手は全国に何人もいると思います。清宮克幸氏(ヤマハ発動機ジュビロ監督)が父親ということもありますが、なぜ彼だけが注目されるのか考察してみました。

早稲田実業は注目されすぎ

清宮選手が注目されている理由の一つが早稲田実業という高校に所属しているからです。「早稲田」ブランドはわかりやすく、報道関連や球界にも早稲田OBがたくさんいるでしょうから、応援しやすい高校だからこそ、バイアスがかかってしまいます。

2006年にもハンカチ王子こと斎藤佑樹選手(現:北海道日本ハムファイターズ)に注目が集まっていましたが、ご存知の通りプロ野球では全く通用していません。

清宮選手は恵まれた体格があるため高校レベルではトップレベルの選手ですし、大学野球でも活躍しそうですが、プロ野球ではさすがにそうもいかないと思います。斎藤佑樹選手の二の舞にはなってほしくないですね。

西東京大会は全国屈指の激戦区

過熱報道にも苦言を呈したい。なんとなくですが早稲田実業が今年も優勝するような雰囲気で最初から報道されており、負けたことが一大事のようにニュースに流れました。

確かに2015年西東京大会の優勝校として注目は集まるのはわかりますが、今年は強くないことが最初からわかっていました。そもそも今年の早稲田実業はノーシード。

昨年の甲子園以降、2015年秋季東京都大会は2回戦の二松学舎大付戦で敗れており、今年のチームレベルはそこまで高くないことが分かります。

また西東京は全国でも屈指の激戦区。他にも日大三や日大鶴ヶ丘など全国レベルの強豪校や、甲子園から遠ざかっているものの東海大菅生や桜美林といった決して油断できない古豪も多い地区です。

ノーシードの早稲田実業が競合ひしめく西東京大会を勝ち上がる可能性は低く、甲子園の切符を勝ち取るのはかなり可能性が低いでしょう。早稲田実業は実力が伴っていないのに注目されすぎなんです。

高校野球の通算本塁打記録

清宮選手は2016年7月18日の高校野球西東京大会5回戦の国士舘戦で第2打席で高校通算53号を放っているそうです。ニュースでは過去の高校野球の通算本塁打記録を塗り替えるということが報道されています。

この数字インチキです。私も知識不足だったんですが、通算ホームラン数は練習試合も含まれることを今年始めて知りました。これって例えば弱小高校とたくさん練習試合を組めば、ある程度のスラッガーであれば高校通算100本とかいくんじゃないでしょうか。

大阪桐蔭高校時代の中田翔選手(現:北海道日本ハム)が通算87本。横浜高校時代の筒香嘉智選手(現:横浜DeNAベイスターズ)は通算69本。

この記録に並ぶこともたやすいと思います。中立性をもたせるために今後は各大会の公式戦のみ採用にしようという声はないんですかね…。参考程度にしかならない記録であることは確かです。

野球はチームスポーツ

清宮幸太郎選手がどれだけ凄くても野球はチームスポーツ。個人的には投手ありきの部分が強いスポーツだと思います。そのためピッチャーが注目されるのは理解できます。

野球はピッチャーに凄い選手がいれば勝てますが、バッターに一人凄い選手がいても勝てません。星稜高校時代の松井秀喜選手のように敬遠されればおしまいだからです。

まとめ

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西東京を勝ち上がった高校は全国でも活躍しており、2001年の日大三、2006年の早稲田実業、2011年の日大三が全国優勝しています。どこが勝ち上がるかまだわかりませんが、西東京の代表校になった高校には甲子園で活躍してほしいと思います。

ちゃんと強いチームや、応援したくなるようなチームを報道してくれることを願っています。甲子園に一度も行ったことがないので、いつか行きたいです。