第99回 全国高校野球選手権 出場校一覧 2017
甲子園出場を決めた49校について地方大会の予選の勝ち上がり方や注目選手データをまとめました。
- 北北海道
- 南北海道
- 青森県
- 秋田県
- 岩手県
- 宮城県
- 山形県
- 福島県
- 群馬県
- 茨城県
- 栃木県
- 埼玉県
- 千葉県
- 東東京
- 西東京
- 神奈川県
- 山梨県
- 新潟県
- 長野県
- 静岡県
- 愛知県
- 岐阜県
- 富山県
- 石川県
- 福井県
- 三重県
- 滋賀県
- 京都府
- 大阪府
- 兵庫県
- 奈良県
- 和歌山県
- 岡山県
- 広島県
- 鳥取県
- 島根県
- 山口県
- 香川県
- 徳島県
- 愛媛県
- 高知県
- 福岡県
- 佐賀県
- 長崎県
- 熊本県
- 大分県
- 宮崎県
- 鹿児島県
- 沖縄県
- 優勝校の予想
北北海道
代表校:滝川西(19年ぶり3回目)
19年ぶり。北北海道大会4試合中2試合を延長で制し、昨夏の決勝でクラーク国際に0-3で敗れた雪辱を果たした。打率は2割9分8厘と決して高くないが、決勝は代打本塁打で追いつき決勝点も本塁打で挙げるなど、ここぞの場面で力を発揮する。エース鈴木はテンポよく低めを突き、4試合を完投した。1973年に私立から市立に移管。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.298/29/9
分類:市立 部員数:54人 監督:小野寺大樹 所在地:滝川市西町6の3の1
南北海道
代表校:北海(3年連続38回目)
3年連続。先発メンバーには昨夏の甲子園で準優勝を経験した選手がずらりと並ぶ。右の阪口と左の多間の二枚看板。主に救援を担う多間は昨夏の甲子園決勝も経験し、マウンド度胸は抜群だ。打線も好調で主軸の川村、佐藤、渡辺は打率4割を超え、選球眼も優れる。出場38回は全国最多で、初の全国制覇が目標。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.376/60/19
分類:私立 部員数:94人 監督:平川敦 所在地:札幌市豊平区旭町4の1の41
青森県
代表校:青森山田(8年ぶり11回目)
2004年から青森大会6連覇を果たした青森山田が、選手権大会に出場するのは8年ぶり。投手陣は右の斉藤勇と左の三上が軸で、ともに130キロ台の直球に変化球を交ぜて相手を打ち取る。打線は上位から中軸まで打率4割を超える打者が目立ち、5試合で35得点と自慢の打力で甲子園の切符を勝ち取った。阿部、福原の2人は青森大会5試合で計5本塁打を放った。甲子園では1999年の選手権大会で準々決勝に進出したのが最高。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.376/35/8
分類:私立 部員数:94人 監督:兜森崇朗 所在地:青森市青葉3の13の40
秋田県
代表校:明桜(8年ぶり9回目)
8年ぶり。準決勝までに7校のシード校が姿を消えていく中、唯一残ったシード校として混戦を制した。甲子園は春夏合わせて8年ぶり14度目。山口は140キロ中盤の直球で強気に攻める本格派。右の佐藤と左の五十嵐も決勝で好救援し、投手層が厚い。打線は長打力と機動力を兼ね備える。秋田県では珍しく、県外出身者が多い。4月に就任した輿石監督の采配にも注目。2007年に秋田経法大付から改称。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.351/29/7
分類:私立 部員数:73人 監督:輿石重弘 所在地:秋田市下北手桜守沢8の1
岩手県
代表校:盛岡大付(2年連続10回目)
3季連続。昨夏、甲子園を沸かせた攻撃力は健在だ。4本塁打の植田をはじめ、中軸を中心に計10本塁打。岩手大会全6試合で2桁安打、4試合はコールド勝ちと圧倒的な力をみせた。選抜8強経験の投手陣も充実。選抜大会8強の経験値を加えて3季連続となる甲子園に挑む。1958年に女子高として開校したキリスト教系の学校。1990年に現在の校名に改称された。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.395/54/8
分類:私立 部員数:121人 監督:関口清治 所在地:盛岡市厨川5の4の1
宮城県
代表校:仙台育英(2年ぶり26回目)
2年ぶり。東北勢初の全国制覇を目指す。投手陣は140キロ超の直球を投げる左腕・長谷川が先発し、主将の西巻と佐川の継投で抑える。宮城大会のチーム打率は3割を超す。上位打線はどこからでも出塁でき、つないで点を取る。守備の要は斎藤と西巻の2遊間コンビで、中堅手の佐川を加えたセンターラインは盤石。機動力と堅実さが光るチーム。最高成績は1989年と2015年の準優勝。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.313/50/13
分類:私立 部員数:119人 監督:佐々木順一朗 所在地:仙台市宮城野区宮城野2の4の1
山形県
代表校:日大山形(4年ぶり17回目)
昨秋と今春の県大会で優勝した日大山形が、4年ぶりに山形大会を制し、17回目の夏の甲子園出場を決めた。山形大会の決勝は山形中央相手に16-3で圧勝した。技巧派の森田は制球力がよく、テンポの良い投球が持ち味。ほかに本格派右腕の沼沢拓、左腕近藤皓もおり、投手層は厚い。打線は満塁本塁打を含む3本塁打11打点の舟生を中心に、上位から下位まで力のある打者が並ぶ。守備は、5試合通じて失策3。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.377/41/11
分類:私立 部員数:84人 監督:荒木準也 所在地:山形市鳥居ケ丘4の55
福島県
代表校:聖光学院(11年連続14回目)
福島大会決勝は2度追いつかれながら、サヨナラ勝ち。昨夏も甲子園を経験した斎藤をはじめ、投手陣の層が厚い。斎藤は最速142キロの直球が武器。内角をえぐる変化球もあり、福島大会では合計17回を投げて20三振を奪った。長打力がある打者が揃う打線は切れ目がなく、積極的な攻めをみせる。どの打者も追い込まれてから粘り、6試合で三振が11と少ないのも特徴。福島大会11連覇で戦後最長の連続出場記録をまたひとつ更新した。これまで夏の甲子園ではベスト8が4回。プロテスタント系の私立。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.387/44/6
分類:私立 部員数:125人 監督:斎藤智也 所在地:伊達市六角3
群馬県
代表校:前橋育英(2年連続3回目)
2年連続。投手陣は群馬大会で最速149キロを計測したエース右腕の皆川を中心に本格派が揃う。左腕の丸山は安定感が持ち味。打線は好機に安打を集める勝負強さがある。2013年に初出場で全国制覇を遂げている。群馬大会決勝は2年連続で健大高崎となり、昨春から5季連続で同じカードとなった。「機動破壊」で知られる健大高崎を1盗塁に封じており、守備からリズムを作るチーム。今大会ベンチ入りメンバーのうち、5人が昨夏の甲子園の土を踏んでいる。しかし、昨夏は初戦敗退、春の選抜では2回戦敗退と悔しい経験を糧に勝利へのモチベーションは高い。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.307/39/9
分類:私立 部員数:69人 監督:荒井直樹 所在地:前橋市朝日が丘町13
茨城県
代表校:土浦日大(31年ぶり3回目)
圧倒的な打力でノーシードから勝ち上がり、31年ぶり3回目の夏の甲子園の切符を手にした。茨城大会7試合すべてで2桁安打を記録し、総得点63点は甲子園出場校の中でも上位。打線の要は打率5割超の左打者井上と俊足巧打の森本。2年生エース富田は粘り強い投球が身上。一方で、失策12と守備に不安。小菅監督は1984年に取手二で全国制覇を経験。木内幸男監督(当時)のもとで学んだ「のびのび野球」を生かしつつ、メンタルトレーニングを採用。そうした取り組みが夏に開花した。小菅監督の采配にも注目が集まる。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点 :.363/63/30
分類:私立 部員数:83人 監督:小菅勲 所在地:土浦市小松ケ丘町4の46
栃木県
代表校:作新学院(7年連続13回目)
昨夏の優勝校で7年連続。栃木大会では一度のリードも許さず、攻撃的な野球が持ち味。栃木県勢初の夏連覇を狙う。機動力を生かし、集中打で一気に大量点を奪う攻撃が光る。試合運びは序盤の先制点で主導権を握るのが必勝パターン。主将の添田と鈴木は昨夏経験者。左の大関、右の篠原は制球力に優れた技巧派。低めに緩急をつけた球を集めて打たせて取る。栃木大会で通算6失策の守備をどれだけ改善できるかが課題。創立130年を超える私立校。母校を54年ぶりの優勝に導いた小針監督の采配も注目。
地方大会のチーム成績 打率/総得点/総失点:.393/55/10
分類:私立 部員数:93人 監督:小針崇宏 所在地:宇都宮市一の沢1の1の41
埼玉県
代表校:花咲徳栄(3年連続5回目)
2校が出た記念大会を除き、県勢初の3年連続代表。埼玉大会決勝では県内2強と言われた浦和学院との頂上決戦。浦和学院には昨秋と今春の県大会決勝で連敗した相手だったが、雪辱を果たした。7試合で69得点、9失点。4試合をコールド勝ちと盤石の試合運び。西川、野村の長打力や1番太刀岡の機動力を絡めて序盤から攻め立てる。制球力が持ち味の綱脇、最速149キロの清水の両右腕が投手の軸。主将の千丸や西川は昨夏も主力として甲子園を経験。選手権大会では2年前の8強が最高。悲願の県勢初優勝を目指す。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.375/69/9
分類:私立 部員数:137人 監督:岩井隆 所在地:加須市花崎519
千葉県
代表校:木更津総合(2年連続6回目)
木更津総合が本格派左腕と強力打線で激戦区の千葉大会を制し、2年連続の出場を決めた。本格派左腕の山下は140キロ台の速球と鋭い変化球で三振を量産する。打線は経験豊富な峯村貴、細田らが中心で、千葉大会では1イニングで17得点したこともあった。7試合のうち4試合で初回に得点しており、打率と選球眼の良い1番山中が出塁して確実に得点するパターンが出来ている。1年から試合に出ている守備範囲の広い峯村を中心に7試合で4失策と安定。1963年創立。昨年は春夏連続で8強入り。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.37/61/7
分類:私立 部員数:64人 監督:五島卓道 所在地:木更津市東太田3の4の1
東東京
代表校:二松学舎大付(3年ぶり2回目)
3年ぶりの出場。谷間の世代と言われたメンバーが成長し、先発陣の平均打率は4割超。東東京大会では全6試合で2桁安打を記録し、うち3試合がコールド勝ち。準決勝では昨夏代表の関東一相手に7回コールド勝ち。勝負強い平間や畠山、秋広らを中心に、打線は切れ目がない。左腕エース市川は35回で40奪三振と安定。チームは2失策と堅守も光る。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.435/56/7
分類:私立 部員数:66人 監督:市原勝人 所在地:千代田区九段南2の1の32
西東京
代表校:東海大菅生(17年ぶり3回目)
17年ぶりの出場。西東京大会では、選抜出場の日大三、早稲田実業を破って3年連続準優勝の無念を見事に晴らした。決勝では強打者・清宮を1安打に封じ、アウェーの空気感を冷静な試合運びで6-2で制した。エースの松本は140キロ台の直球のほか、縦横のスライダー、フォークなど変化球も多彩。打率5割の田中は盗塁5。松井、小玉、片山、奥村は長打力もある。全国レベルのチームを倒した勢いで甲子園に乗り込む。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.36/45/14
分類:私立 部員数:136人 監督:若林弘泰 所在地:あきる野市菅生1817
神奈川県
代表校:横浜(2年連続17回目)
2年連続出場。神奈川大会のチーム本塁打は計14本で、大会最多タイ。主砲の増田は大会通算最多タイの5本塁打を放った。ほかにも市村、山崎、辻村、長南ら強打者がそろう。ベンチ入りメンバーの過半数が1、2年生の若いチームだが、万波、長南は昨年も甲子園のベンチに入った経験があり、経験は豊富。2年生エースの板川は速球と変化球の緩急が持ち味。左腕・及川も中学時代に日本代表経験があり存在感がある。1942年創立。OBにソフトバンクの松坂大輔ら。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.313/61/18
分類:私立 部員数:65人 監督:平田徹 所在地:横浜市金沢区能見台通46の1
山梨県
代表校:山梨学院(2年連続7回目)
2年連続。昨夏から県内の公式戦は負けなし。昨夏の甲子園を経験した7人の3年生が中心。山梨大会では5試合中3試合で2点差以内の接戦を勝ち上がった。77得点を記録した昨年のような圧倒的な打力はないが、犠打にスクイズを駆使して泥臭く勝利を収めてきた。2013年に就任した吉田監督は清峰(長崎)を率いて甲子園出場経験が5回あり、県勢初の優勝の期待がかかっている。サッカー部や駅伝部も全国レベル。1956年創立。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.353/39/14
分類:私立 部員数:66人 監督:吉田洸二 所在地:甲府市酒折3の3の1
新潟県
代表校:日本文理(3年ぶり9回目)
3年ぶり。日本文理は31年指揮してきた大井監督が今期限りで退任を発表している。スライダーが切れる稲垣、140キロ台の速球を持つ本格派の鈴木や、キレのあるスライダーを投げる稲垣ら投手陣は多彩。打線は上位下位切れ目なく、「つなぐ打線」はどこからでも得点を狙える。2009年夏の選手権大会で準優勝に導いた名将大井監督の最後の采配にも注目。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.362/47/9
分類:私立 部員数:109人 監督:大井道夫 所在地:新潟市西区新通1072
長野県
代表校:松商学園(9年ぶり36回目)
伝統校ながら今大会はノーシードで挑んだ。決勝では昨夏の決勝で敗れている佐久長聖を破って、2008年以来の9年ぶりの出場を決める。140キロ台の直球を持つ3年生青柳真、2年生直江のダブルエースが柱。長野大会7試合で29盗塁、27犠打を記録。上位打線の機動力で好機を広げ、中軸で得点する。創立119年で、夏の全国大会は全国2位の出場回数を数える伝統校。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.33/55/19
分類:私立 部員数:102人 監督:足立修 所在地:松本市県3の6の1
静岡県
代表校:藤枝明誠(初出場)
高校日本代表の第1次候補にも選出された右腕久保田はコーナーを突く制球力が持ち味の軟投派。打たせて取る投球と、静岡大会計3失策の堅守が武器。打線は常盤、中田、服部ら左の強打者がそろい勝負強い。創部35年目で初出場。光岡監督の采配にも注目が集まる。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.364/57/21
分類:私立 部員数:67人 監督:光岡孝 所在地:藤枝市大洲2の2の1
愛知県
代表校:中京大中京(2年ぶり28回目)
2年ぶり。愛知大会では7試合で54得点7失点と攻守に圧倒した。全員が最速140キロ台の香村、磯村、伊藤稜がそろう投手陣は安定感がある。高校通算56本塁打の主砲・鵜飼は怪我の影響からか5回戦までの3試合で12打数無安打と懸念材料を抱えているが、伊藤康、谷村、諸橋など好打者の並ぶ打線は切れ目がない。主砲の調子が戻れば攻守ともに隙がないチームになる。2009年以来の8度目の優勝を狙う。
地方大会のチーム成績 打率/総得点/総失点:.397/54/7
分類:私立 部員数:87人 監督:高橋源一郎 所在地:名古屋市昭和区川名山町122
岐阜県
代表校:大垣日大(3年ぶり4回目)
岐阜大会の決勝では2連覇を狙う中京大中京を下して、3年ぶりの出場。2年生エースの修行は緩急をつけた投球が持ち味。杉本は最速140キロ台の直球で勝負し、左腕石川も控える。接戦での堅守が際立っている。打線は岐阜大会で計20あった犠打を駆使し、少ない好機で確実に得点してきた。名将・阪口監督の采配にも注目。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.326/35/5
分類:私立 部員数:55人 監督:阪口慶三 所在地:大垣市林町6の5
富山県
代表校:高岡商(2年ぶり18回目)
昨秋と今春の県大会を制し、今春の選抜大会にも出場。優勝候補として追われる立場のプレッシャーをはねのけ、高岡商としては49年ぶりの春夏連続甲子園出場を果たした。主将でエースの土合は制球がよく、富山大会で25回を投げ、33奪三振。2年の山田は最速148キロの本格派。投手陣を中心に守備からリズムをつくる。打線は島村を軸に勝負どころでつながる。春夏連続甲子園出場は県勢31年ぶり。富山県は夏の甲子園の最高成績は8強で、全国で唯一4強入りがない。県内無敗の「一戦必笑」チームが全国4強に挑む。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.31/35/14
分類:県立 部員数:69人 監督:吉田真 所在地:高岡市横田286
石川県
代表校:日本航空石川(8年ぶり2回目)
8年ぶり。準々決勝で小松大谷、準決勝で星稜、決勝で遊学館に勝ってきた。エース右腕の佐渡は投手としては大きくないが、140キロ超の速球と鋭いスライダーが武器で、石川大会4試合で41奪三振。特にスライダーは切れ味抜群。打線は上田、小板、尾畑らを中心に勝負どころで長打が飛び出す。2003年創立。航空科を設置しており、航空業界を目指す学生らが全国から集まる。野球部も寮生活を送る県外出身の選手が多い。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.283/29/13
分類:私立 部員数:130人 監督:中村隆 所在地:輪島市三井町洲衛9部27の7
福井県
代表校:坂井(初出場)
初戦で昨夏の甲子園に出場した北陸、準決勝で名門福井商を破って勝ち上がってきた。左腕のエース吉川は初戦から決勝までほぼ一人で投げ、福井大会5試合で38奪三振。打線はチーム本塁打こそないが、主将の吉田や牧野を中心に盗塁や犠打を絡めて着実に点を重ねる。前身の春江工は2013年の選抜大会に出場。チームカラーはオレンジ。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.289/21/5
分類:県立 部員数:67人 監督:川村忠義 所在地:坂井市坂井町宮領57の5
三重県
代表校:津田学園(初出場)
昨夏決勝で敗れた雪辱を果たし、悲願の初優勝を掴み取った。今大会は第3シードで迎え、2回戦から4試合連続でコールド勝ち。切れ目のない打線には、中軸の上下、仲林ら力のある2年生がそろう。エース水谷は直球が力強く、変則左腕の若林も控える。自主性を重んじ、主将の水谷を中心に毎日の練習メニューを考え、個人で課題を設定して練習に取り組む時間を多く取り入れている。選手が考えて動くことを大切にしており、主力の多くが下級生だけに伸び代も期待できる。1987年に開校。96年と02年に選抜大会に出場。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.42/48/8
分類:私立 部員数:67人 監督:佐川竜朗 所在地:桑名市野田5の3の12
滋賀県
代表校:彦根東(4年ぶり2度目)
春の県大会で優勝した彦根東が攻守に安定した戦いで、4年ぶり2回目の夏の甲子園出場を決めた。滋賀大会決勝など2試合で完投した左腕増居、左横手の原功ら投手陣は豊富。5試合で17長打を含む51安打を記録した打線は原晟、高村、辻山、吉本らが引っ張る。学校は彦根城の内堀と中堀に挟まれた旧彦根藩家老屋敷跡にあり、彦根藩校の流れをくむ伝統校。まずは甲子園初勝利を目指す。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.349/32/9
分類:県立 部員数:71人 監督:村中隆之 所在地:彦根市金亀町4の7
京都府
代表校:京都成章(19年ぶり3回目)
京都大会決勝では34回目の出場を目指す龍谷大平安に逆転勝ちし、19年ぶり3回目の出場を決めた。主将でエースの北山は140キロ台後半の直球にキレのある変化球を織り交ぜる。野手の堅守も光る。打線は上位から下位まで切れ目がなく、爆発力もある。1986年創部の私立高。当初は男子校だったが、2003年から共学。19年ぶりで、前回98年に全国準優勝。ラグビー部も全国大会の常連。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.335/43/16
分類:私立 部員数:85人 監督:松井常夫 所在地:京都市西京区大枝沓掛町26
大阪府
代表校:大阪桐蔭(3年ぶり9回目)
春の選抜覇者で、3年ぶり。最激戦区と呼ばれる大阪大会を制し、選抜から公式戦24連勝。準決勝の履正社戦では、約7000人が詰めかけた。大阪大会はエース徳山ら6人が登板し、投手層が厚い。総得点77と今大会の出場校の中でも抜群の打撃力がある。1番藤原の出塁で流れに乗る。中川、山本、山田ら中軸は勝負強く、長打力もある。史上初となる2度目の春夏連覇を目指す。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.399/77/24
分類:私立 部員数:63人 監督:西谷浩一 所在地:大東市中垣内3の1の1
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兵庫県
代表校:神戸国際大付(3年ぶり2回目)
春夏連続の出場で、夏は3年ぶり。兵庫大会では全7試合のうち6試合で先制点を奪い、初回の得点も6試合あった。先行逃げ切り型のチームを支えるエース岡野は球にキレがあり、制球もいい。左腕の黒田と花村が控え、兵庫大会7試合でわずか3失点。打線は後藤や森田ら上位が好調で、4本塁打の4番猪田につなぐ。選抜大会には4回出場し、2005年の選抜では4強。1963年開校のキリスト教系の男子校。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.381/47/3
分類:私立 部員数:106人 監督:青木尚龍 所在地:神戸市垂水区学が丘5の1の1
奈良県
代表校:天理(2年ぶり28回目)
2年ぶり。攻守とも安定した力を見せる。4番神野は2年前の夏の甲子園を経験。右横手投げのエース碓井涼は多彩な変化球で打たせてtるタイプ。2年生左腕の坂根は内外角に丁寧に投げる。決勝の奈良大付戦では碓井が変化球を低めに集めて打たせて取り、無四死球で完投。元プロ野球選手の中村監督は甲子園で初采配。
地方大会のチーム成績 打率/総得点/総失点:.36/33/14
分類:私立 部員数:77人 監督:中村良二 所在地:天理市杣之内町1260
和歌山県
代表校:智弁和歌山(2年ぶり22回目)
2年ぶり。和歌山大会では決勝を除く4試合で2桁安打を記録するなど強打は健在。4人の投手起用は臨機応変で、左右2人ずつ4投手で継投してきた。強打が目立ちがちだが、11犠打と勝負所では確実に走者を進める堅実な野球も展開する。高嶋監督の甲子園通算63勝は監督として歴代最多。「アフリカン・シンフォニー」などの吹奏楽の応援も有名。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.399/48/10
分類:私立 部員数:32人 監督:高嶋仁 所在地:和歌山市冬野2066の1
岡山県
代表校:おかやま山陽(初出場)
春夏通じて初の甲子園出場。猛打で岡山大会に旋風を起こし、ノーシードから一気に頂点へと昇り詰めた。岡山大会は決勝の引き分け再試合を含む7試合中6試合で2桁安打。打線の軸は森下と井元の2年生コンビだ。投手陣は最速140キロ台後半の直球を誇る小松と、安定感のある大江の二枚看板。岡田、川田の二遊間の二遊間を中心に堅守も光り、7試合で失策はわずか3。総合力は高い。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.386/59/16
分類:私立 部員数:97人 監督:堤尚彦 所在地:浅口市鴨方町六条院中2069
広島県
代表校:広陵(3年ぶり22回目)
強豪ひしめく広島大会を制したのは広陵。出場は広島商に並び、県内最多の22回目。左の平元は最速146キロの速球を持つ本格派。準決勝では広島商相手に被安打4の完封勝利。捕手中村は強肩が持ち味。広島大会の準決勝、決勝では本塁打を放った。2人とも高校日本代表の第1次候補に選ばれている。守備の堅いチームで広島大会は3失策。チームのスローガンは「一人一投全員主役」。選抜では3度優勝しているが、選手権での優勝はなく、準優勝が3度ある。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.376/50/8
分類:私立 部員数:142人 監督:中井哲之 所在地:広島市安佐南区伴東3の14の1
鳥取県
代表校:米子松蔭(17年ぶり3回目)
創部50年目で、17年ぶりに代表の座をつかんだ。春の中国大会の覇者、鳥取城北を2回戦で破っている。2年生エースの左腕辰己はスライダーなど変化球が多彩で、打たせて取る。打線は下位までつながりがあり、集中打で大量点を奪う力がある。鳥取大会4失策と守りも鍛えられている。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.321/37/9
分類:私立 部員数:71人 監督:笠尾幸広 所在地:米子市二本木316の1
島根県
代表校:開星(3年ぶり10回目)
ノーシードから6勝して3年ぶりに島根大会の頂点に立った。「失点しても取り返す」強力打線で勝ち上がった。島根大会で2本塁打を含む11安打10打点の主将・葉田を始め森山、杉本、上田らが力強い。制球が良く変化球が切れる2年生エース中村、下手投げの片原ら投手陣は多彩。守備の要は山口と馬場畑の二遊間。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.332/45/15
分類:私立 部員数:85人 監督:山内弘和 所在地:松江市西津田9の11の1
山口県
代表校:下関国際(初出場)
山口大会のメンバー20人中3年生は6人のみ。昨夏の大会に出場した経験豊富な2年生を中心に、打力・走力を重視した攻めの野球を展開する。2年生ながらも4番鶴田は打率4割5分5厘。主将でエースの植野はスライダーを効果的に使った粘り強いピッチングが持ち味。坂原監督が2005年から指導。部員の不祥事で出場停止処分になり荒れていた同部を立て直した。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.335/33/13
分類:私立 部員数:45人 監督:坂原秀尚 所在地:下関市伊倉四方山7
香川県
代表校:三本松(24年ぶり3回目)
春の県大会で優勝した三本松が勢いに乗り、24年ぶり3回目の出場を決めた。5試合で63安打36得点と打線は爆発力がある。打率5割以上の渡辺、下地、黒田らが引っ張る。エース佐藤は最速144キロの直球を誇り、控え層も厚い。チームスローガンは「アルティメットクラッシュ」。戦後初の東京大学総長に就任した南原繁の出身校。部員全員が香川県内出身で、1900年創立の県立高。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.387/36/13
分類:県立 部員数:52人 監督:日下広太 所在地:東かがわ市三本松1500の1
徳島県
代表校:鳴門渦潮(9年ぶり7回目)
昨夏と昨秋の県大会で準優勝に終わった雪辱を晴らして9年ぶりの出場を勝ち取った。鳴門工と鳴門第一が2012年に統合して生まれた県立校。夏の甲子園は08年の鳴門工以来、鳴門渦潮としては初。徳島大会でサイクル安打を記録した野口ら、強力打線が持ち味。エースの左腕河野は130キロ台の直球とスライダーが武器。野球部員には体育科の生徒が多い。部員の半分は、校内にある運動部員専用の寮に入っている。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.331/33/4
分類:県立 部員数:60人 監督:森恭仁 所在地:鳴門市大津町吉永595
愛媛県
代表校:済美(4年ぶり5回目)
4年ぶり。攻撃野球は健在で、愛媛大会5試合でチーム打率は4割。5割5分の亀岡を筆頭に下位まで得点力があり、今春の選抜大会に出場した帝京五との決勝では20安打10得点で打ち勝った。主将でエースで4番の八塚が大黒柱。140キロの直球を持つ右の本格派の八塚は、準決勝の松山聖陵戦は無四死球で完投するなど調子を上げている。八塚はエースで4番だった安楽から譲り受けたグラブを今も使っている。左の影山は制球力に優れる。2013年春の選抜大会で安楽智大(楽天)を擁して準優勝した。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.4/38/14
分類:私立 部員数:47人 監督:中矢太 所在地:松山市湊町7の9の1
高知県
代表校:明徳義塾(8年連続19回目)
8年連続。今春の選抜大会で登板した左腕のエース北本に加え、2年生右腕の市川も成長が著しい。打線は6番久後、9番近本が打率4割超と下位がよく当たっている。秋季四国大会を制し、明治神宮大会で8強入り。昨夏は全国4強。そのときのメンバーである西浦、今井、谷合が残っている。野球部は全寮制で、第84回大会(2002年)の全国選手権優勝。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.319/26/7
分類:私立 部員数:134人 監督:馬淵史郎 所在地:須崎市浦ノ内下中山160
福岡県
代表校:東筑(21年ぶり6回目)
福岡県では、前回1996年の出場以来、21年ぶりの公立勢の選手権大会出場。決勝では選抜8強の福岡大大濠を3-1で破った。右横手投げの2年生エース石田は、福岡大会7試合を1人で投げきった。変化球を織り交ぜ、打たせて取る。打線は打率4割超の水上や逆転本塁打を放った盛田、坂口が勝負強い。学校のグラウンドは、ラグビー部など他の運動部と共用しているため、広く使うことができない日も多い。そうした中で工夫した練習をしている。21年前の出場時も指揮した青野監督の采配にも注目。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.289/33/12
分類:県立 部員数:63人 監督:青野浩彦 所在地:北九州市八幡西区東筑1の1の1
佐賀県
代表校:早稲田佐賀(初出場)
創部8年目で初の甲子園。直球に力のある森田、テンポ良く投げる安在の好左腕2人をそろえる。打率6割、6打点の小部は好走塁も見せる。河本も4割5分と好調。部員は県外出身者が多く、約9割が寮生活を送る。2010年に創立した早稲田大学の系属校で、同大の校歌を学園歌として使用している。六大学野球さながら、スタンドから「紺碧の空」の大合唱が起きる。勝利の「都の西北」が甲子園に響くか。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.316/23/9
分類:私立 部員数:47人 監督:古賀一則 所在地:唐津市東城内7の1
長崎県
代表校:波佐見(16年ぶり3回目)
人口約1万5千人の波佐見町から16年ぶりに夏の全国大会に出場。町の少年野球軟式野球チームは、11年に全国大会で優勝、波佐見中学野球部は14年に全国制覇を果たしており、今回のメンバーの3年生の中には、2度の全国優勝経験者がいる。伝統の強力打線が持ち味で、先頭打者の村川大は長崎大会での打率が5割超。村川竜と隅田の右左二枚看板の好投も光り、「先行逃げ切り」の野球で甲子園をつかんだ。町の野球熱は凄く、長崎大会の決勝では町がバスを準備して、町長はじめ町民らが大挙して球場に駆けつけた。長崎県勢初の夏の全国制覇を目指す。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.371/38/9
分類:県立 部員数:67人 監督:得永健 所在地:波佐見町長野郷312の5
熊本県
代表校:秀岳館(2年連続3回目)
熊本では初めて春夏4季連続で甲子園出場を決めた。140キロ台後半の速球を投げる川端、田浦が継投する。熊本大会では計43回で50奪三振。打線は昨年と比較すると迫力を欠くが、土壇場で集中打を繰り出す勝負強さがある。今春の選抜大会まで3季連続で甲子園4強。この夏は日本一を目指す。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.36/31/7
分類:私立 部員数:100人 監督:鍛治舎巧 所在地:八代市興国町1の5
大分県
代表校:明豊(2年ぶり6回目)
昨年の大分大会は、準々決勝で7回コールド負けを喫して涙をのんだが、今年は準決勝までの全4試合をコールドで勝ち抜き、2年ぶり6回目の出場を決めた。大分大会で本塁打4本を放った4番・杉園を中心とした強力打線が持ち味。決勝で完投したエース橋詰は、初先発ながら完封勝ちを収めた。チームの選球眼は良く、三振は7にとどまる一方で、四球は22にのぼる。2009年には今宮健太(現ソフトバンク)を擁し、夏の甲子園で2度目の8強入り。ただし大分勢は明豊が2011に出場した際に1勝して以来、甲子園での勝利から遠ざかっている。まずは1勝の県民の期待は大きい。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.423/53/7
分類:私立 部員数:83人 監督:川崎絢平 所在地:別府市野口原3088
宮崎県
代表校:聖心ウルスラ(12年ぶり2回目)
宮崎大会は日南学園、延岡学園、宮崎日大、日章学園など実力校がいる中で、ダークホースの聖心ウルスラが頂点に立った。破壊力ある中軸は強打者ぞろい。宮原、矢野、請関がチームの半数近くの安打を稼ぐ。最速144キロ右腕の戸郷は、長い腕をしならせて繰り出す直球とスライダーで三振の山を築いてきた。寮生活の部員もいるが、多くの選手が地元出身。2002年に共学化したミッション系の元女子校。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.346/47/14
分類:私立 部員数:55人 監督:小田原斉 所在地:延岡市緑ケ丘3の7の21
鹿児島県
代表校:神村学園(5年ぶり4回目)
5年ぶり。春の県大会以降、公式戦無敗を誇る九州地区の王者。守備から攻撃のリズムをつくり「守り勝つ野球」。投手陣は青柳、俵森、中里と層が厚い。打線はどこからでも点が取れる。主将の後藤は準決勝と決勝で決勝点をたたきだすなど好機に強い。1956年創立。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.332/40/12
分類:私立 部員数:61人 監督:小田大介 所在地:いちき串木野市別府4460
沖縄県
代表校:興南(2年ぶり11回目)
左の川満、右の上原は最速140キロ台の速球をもつ本格派。1年生左腕宮城は中学時代にU-15侍ジャパンに選ばれた経験があり、決勝で完投。投手の層は厚い。打線は機動力を絡めて少ない好機を生かしてきた。2010年に島袋洋奨(ソフトバンク)を擁して史上6校目の春夏連覇を達成。名将・我喜屋監督の采配にも注目。
地方大会の成績 打率/総得点/総失点:.326/38/5
分類:私立 部員数:130人 監督:我喜屋優 所在地:那覇市古島1の7の1
優勝校の予想
春のセンバツ出場校が地方大会で姿を消す波乱がある一方で、着実に勝ってきた強豪校もある。優勝候補筆頭は春夏連覇を目指している大阪代表の大阪桐蔭(大阪)が頭一つ抜けている印象だ。激戦区を勝ち抜いた横浜(神奈川)、花咲徳栄(埼玉)、東筑(福岡)も勢いがある。日大三高と早稲田実業を倒した西東京代表の東海大菅生(西東京)がダークホースになるのか。
8校中5校が優勝経験校と強豪校が集中したのが第4日。準優勝3度の広陵(広島)が、最多7度の優勝を誇る中京大中京(愛知)に挑み、第2試合では全国制覇2度の横浜(神奈川)と優勝候補の秀岳館(熊本)、第3試合では2010年に春夏連覇を遂げた興南(沖縄)と優勝2度の智弁和歌山の横綱対決。史上初となる2度目の春夏連覇を狙う大阪桐蔭が第4試合に登場し、米子松蔭(鳥取)の挑戦を受ける。今年はどんなドラマが生まれるのか。群雄割拠を制するのは一体どの高校なのか!?