相撲界から考える部活・スポーツ界全体の体罰や暴力問題

大相撲の暴力問題が問題視されています。日馬富士の問題以降、再発防止に取り組んでいるはずの大相撲での暴力問題。体罰を含めた暴力は昔と比べ減ってきているとはいえ、いまだにスポーツ界全体で色濃く残っていると思います。なぜ暴力は減らないのでしょうか。

①スポーツの目的や意味

ブラック部活動 子どもと先生の苦しみに向き合う

ブラック部活動 子どもと先生の苦しみに向き合う

  • 作者:内田 良
  • 発売日: 2017/07/31
  • メディア: 単行本
 

現代社会におけるスポーツの意義は人格形成にあります。中学校や高校の部活動の意義はそこに置かれていると思います。つまり上手くなるほど(練習するほど)人格的に優れていかなければ矛盾してしまいます。

しかし、現実的にはスポーツをやればやるほど横暴になり自己中心的な人物になってしまい、むしろ人格形成に悪い影響を与えてしまいます。

空手・柔道・ラグビーのように格闘技または格闘技に近いスポーツでは相手を労わる心が必要とされますが、むしろ真逆の精神的に未熟で自分が強いことを誇示する人間が多いように感じます

個人種目や採点競技のほうが暴力事件は少ない

個人種目や採点競技のほうが人格形成に良い影響を与えると感じます。一般的には「集団生活=コミュニケーション能力が培われる」と短絡的な主張がありますが、集団生活によって間違った上下関係が起きる可能性が多いです。そのため個人種目のほうが人間的にも正しく成長するのではないでしょうか。

冬季オリンピックで活躍した羽生結弦選手のように素晴らしい人間が多いですし、フィギュアスケート界は選手同士の仲が良いことで知られています。おそらく個人種目には先輩・後輩といった上下関係の影響がないのも一因だと思います。簡単に言うとその種目で上手くなりたいピュア(純粋)な気持ちのままトップ選手になれる環境がある。

高校野球も指導者や先輩による暴力沙汰は多い

高校野球が特にひどいですが、日本の部活動では「先輩は神」のようにされるところも多く、特に強豪校と呼ばれるところは指導者と選手の主従関係や学年ごとの上下関係が鬼のように厳しく、スポーツに関係のない部分で潰される選手が多いのは非常に残念。

②年齢を理由にされるのは意味不明

テレビで「彼はまだ20歳だからよくわかっていない。感情的になってしまうのは仕方がない」と発言するコメンテーターがいました。年齢を言い訳に出来るのは小学生まで。相手を殴ってはいけないのは小学生でも知っています。

20歳は立派な大人です。20歳になっても心がまだ未熟!? 呆れました。

③トップレベルほど問題が山積み

最強部活の作り方 名門26校探訪

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女子レスリングのパワハラ問題など残念なニュースが多い。日本代表クラスのトップレベルほど人格者の集まりでなければいけないし、模範となるべき存在だが、協会含めてパワハラ・セクハラ・カネや確執の問題が多い。

高校野球では名門とされている高校での暴力事件も多い。過去には奈良の天理高校、北海道の駒大苫小牧高校など山のようにある。

全国優勝や日本代表を目指すと人生において損をするのは間違いない。テレビに出てくるのは本当に一握りの成功者のみである。

まとめ

大相撲は日本の国技ですが、ひどい有様ですね。問題解決するためには1年間巡業禁止にして全員が反省する機会を設けるべきだと思います。てか国技から除外してもいいと思います。これまで甘やかしてきたツケではないでしょうか。