30代男性が考える死生観から期待する未来の法律

30代前半男性の死生観を語りたいと思います。就職活動で人生観を聞かれることも多いと思いますが、人生観=死生観だと私は思っています。

「こう死にたい」「死ぬときはこうでありたい」「80歳くらいで満足して死にたい」と一度はみんな考えると思いますが、ちょっと特殊かもしれない自分の人生観と老人になったときに欲しい法律の内容をまとめました。

自由に『死』を選びたい。

長尾和宏の死の授業

長尾和宏の死の授業

  • 作者:長尾 和宏
  • 発売日: 2015/02/17
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

私の死生観は老衰・病気・障害がない状態で元気なうちに死ぬことです。そのために個人が自由に死を選択できる世の中になってほしいと思っています。『尊厳死』と似ていますが、これとは意味や状況が若干違います。

ウィキペディアでは尊厳死とは人間が人間としての尊厳(quality of life)を保って死に臨むことと書かれており、無意味な延命行為の拒否するのが尊厳死という意味合いが強いと思います。

私が望んでいるのは健康的な状態で死ぬ選択ができることです。病気や怪我がない状態で気軽に死を選択したい。体力・知力が衰えてしまってからでは遅いです。いまマナーが一番悪い世代が老人ですが、老害と呼ばれる臆病・姑息・自己中心的な老人にはなりたくないですね。

具体的には公的機関に申し込みをして「来週で70歳だから、そろそろ死のうと思っています」「承知しました。それではこの同意書にサインをしてください」「了解です」サラサラ~。捺印ポンッ!そんな仕組みが欲しいです。

なぜ病気をしなければ尊厳死を選択できないのか

尊厳死とは回復見込みのない終末期医療(ターミナルケア)や安楽死と関連が深いです。逆に言うと重症もしくは重体の状態に限定された考え方です。私は何も病気や怪我がない状態で気軽に死ぬことができる環境になってほしいです。

治る見込みのない病気が見つかってすぐに尊厳死が選択できるのはメリットもあるはずです。苦しまずに死ねますし、長期入院や投薬といった金銭的な負担もありません。リビングウィル(生前の意思)といった問題も即解決。

介護が必要になる前に死ぬこと

日本尊厳死協会の これで安心最期の望みをかなえるリビングウイルノート
 

平均寿命が増えている現在、ある程度の年齢まで長生きすると介護はほぼ必須になります。私としては肉体が限界を迎えたとき(一人で生きられなくなったとき)が死ぬときであると思いますが、最新医療や介護では希望すればかなり長生きできます。寝たきりになっても10年間は生きられる。私はそこまでして生きようとは思っていないですが、現在の日本の法律や条例では死ぬ選択肢がありません。

ぽっくり死ねる人や突然死なんて極一部です。正直老人ホームに入るレベルになってしまったら長生きしようと思っていません。老人ホームで10年過ごすとか絶対に無理!穏やかな老後は私には必要ありません。介護を必要とする前の70歳ぐらいで満足です。この日本社会で無理して長生きしようとは思っていません。

寿命を個人でコントロールできる世の中

本来の人間の寿命は60歳~70歳だと思います。下手に平均寿命が延びてしまったデメリットは、肉体的に限界なのに生きられてしまうことです。厚労省によると日本人の死亡要因1位は「悪性新生物(ガン)」ですが、そもそも高齢化が原因で発生している病気です。

平均寿命が40歳の時代には、ガンやアルツハイマー病で死亡するなんて極一部だったのではないでしょうか。当然ながら老衰なんて存在しません。医療が進化することで過去の病気で死ななくなった一方で、新しい病気が見つかるのは皮肉ですね。

寿命を個人でコントロールできる世の中って案外メリットが多いと思います。無駄な日々を過ごさないですし、「何年生きるかわからない。将来の不安があるから貯金しよう」となるわけですが、寿命を自分でコントロールできれば、その不安からも解放されます。保険会社が大反発しそう…。

未来の国の法律

「平穏死」 10の条件 胃ろう、抗がん剤、延命治療いつやめますか?

「平穏死」 10の条件 胃ろう、抗がん剤、延命治療いつやめますか?

  • 作者:長尾 和宏
  • 発売日: 2012/07/14
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

尊厳死が自由に認められれば国にとっても最高の施策です。いま働いている20代や30代が定年した時にもらえる厚生年金は雀の涙と言われており、すでに破綻している施策と言われています。問題点は様々ですが、要は老人が増えすぎたのが一番の問題点です。労働人口に対して被保険者の数が多すぎる。

みんな根本的な原因を理解しつつも、死んでくれとは言えないわけですから「労働者を増やそう」「消費税を増やそう」となっているわけですが、そもそも被保険者の数が減ればすべて解決する問題です。

もはや今の20代や30代にとって明るい老後なんてありません。金もないし、身体も不自由な時代になると思います。そのときに自由に死ねる環境があるのが私の理想です。

密かに期待している将来像

年金制度ですが「なんとかなる」っていう人もいますが、その人は責任とらないのはズルいですよね。誰が見てもオワコン制度でしょというのが今の日本の年金制度です。いずれ誰かが「やっぱ年金制度(公的年金)は破綻したわ。ない金は払えん。」と言うのは間違いありません。

「早めに死んでくれた人には特別金を出すわ」(例:相続税の緩和 相続者に対して〇年分の年金の一括支払い)こんな流れを密かに期待しています。残った人もwin-winの関係って素晴らしいですね。

まとめ

誰も教えてくれなかった「死」の哲学入門

誰も教えてくれなかった「死」の哲学入門

  • 作者:内藤 理恵子
  • 発売日: 2019/08/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

自分の死生観をまとめました。あくまで個人の意見です。多くの人に早く死んでくれとは全く思っておらず、自分はこうなりたいという意見であることを注意書きさせていただきます。法律改正は必須ですが、30代から40代の国会議員さんに期待したいところです。

日本の国力を回復させるためには高齢化社会(労働人口問題)は切り離せないでしょう。社会保険など今後さらに若い世代に負担が増すことは間違いありません。移民政策が注目されていますが、自国民だけでなんとかする方法を検討すべき。これを読んでいる読者さんも自分の人生について考えるとき死ぬ瞬間や状況も考えてみてはいかがでしょうか。