書類送検された「和食さと」運営サトレストランシステムズがブラック企業すぎる話

和食ファミリーレストラン「和食さと」運営のサトレストランシステムズ株式会社において違法に時間外労働があり書類送検にいたるまでの経緯と、「サトレストランシステムズってどんな会社?」「どんなブラック企業なの?」と思う方も多いと思われますので会社情報をまとめました。

企業情報

サトレストランシステムズ株式会社
大阪本社:大阪市中央区安土町2-3-13
東京支社:東京都港区芝大門1-6-10
設立:1968年8月27日
代表者:重里欣孝
資本金: 85億3200万円
売上高:400億6100万円(2016年度3月期)
事業内容:飲食チェーン店
関連会社:株式会社フーズネット
http://sato-restaurant-systems.co.jp/

従業員数

正社員:1,160名/連結 正社員:894名/単体 パート・アルバイト:9,605名/連結 パート・アルバイト:7,253名/単体 (2016年3月末現在)

運営店舗

427店舗(2016年09月現在) 和食さと201店舗 法善寺総本店1店舗 和食鍋処 すし半13店舗 天丼・天ぷら本舗 さん天26店舗(内FC1店舗) 活魚廻転寿司 にぎり長次郎52店舗 廻転寿司 京都 CHOJIRO3店舗 京寿司 都人17店舗(内FC16店舗) 出前寿司 にぎり忠次郎6店舗 めしや 宮本むなし69店舗(内FC7店舗) かつや33店舗(内FC16店舗)海外6店舗 (2016年09月現在)

関東在住の人であれば子会社の株式会社フーズネットという会社名は知らなくても「にぎり長次郎」という店舗名を見かけた事ならあると思います。2013年7月に子会社化されています。

関連会社情報

株式会社フーズネット
所在地:大阪市中央区安土町2-3-13
代表者:森田浩行 資本金:5000万円
売上高:98億3000万円(平成27年3月期)
事業内容:活魚廻転寿司「にぎり長次郎」の経営
フランチャイズチェーンシステムによる「都人」の経営
http://www.foodsnet.co.jp/

従業員数

正社員:272名 アルバイト・パート:2010名 (2016年4月現在)

運営店舗

直営店 61店舗 (平成28年7月現在) 活魚廻転寿司 「にぎり長次郎」 51店舗 廻転寿司 「CHOJIRO」 3店舗 京寿司 「都びと」 1店舗 出前寿司 「にぎり忠次郎」 6店舗

加盟店 16店舗 (平成28年7月現在) 京寿司 「都人」 16店舗

違法残業の内容と書類送検の経緯

「和食さと」「すし半」「さん天」などを展開する飲食チェーン大手、サトレストランシステムズ(大阪市中央区、東証1部)が、従業員に違法に時間外労働をさせ、残業代の一部を支払わなかったとして、大阪労働局は29日、労働基準法違反の疑いで、法人としての同社とさん天事業推進部長、店長4人を書類送検した。 労働局によると、サトは時間外労働の限度(月40時間)に関する労使協定(三六協定)を店舗ごとに結んで労働基準監督署に届け出ていたが、労働者代表の選出に不備があり、有効な協定として認められていなかった。 書類送検容疑は2015年、本社と大阪府内のすし半、和食さと計4店で、従業員7人に対し最長で1カ月111時間~49時間の時間外労働をさせ、うち2店では3人に割増賃金の一部(計約30万円)を所定支払日に支給しなかったとしている。同社は調査委員会を設置して全店舗で未払い賃金を精査。延べ653人に26~27年分の計約4億円を支払った。

改善が見られなかったため強制捜査

労働局はこれまでも複数の店舗に労務管理を改めるよう指導してきたそうですが、改善が見られないとして2015年12月に強制捜査に踏み切り、実態の把握を進めていました。その結果、残業時間が過労死の認定の目安とされる1か月100時間を超えるなどの悪質なケースも見つかったということで、2016年9月29日、書類送検されました。

『長時間労働は当然』だから改善しなかった

幹部社員らは「飲食業界として『長時間労働は当然』という考え方が受け継がれ、改善できなかった」とコメントしているそうですが、かなり見苦しいコメントだと受け止めざるをえません。他が法律違反しているから自分たちも法律違反を犯してもいいという考えはどう考えても正当化されません。

また書類送検にまで至るケースは稀です。通常であれば違反しても、労基署から業務改善命令がされた段階で改善します(そのためブラック企業の名前はあまり公表されません)。つまり、改善する気が全くなかったという実態があったため、書類送検に至ってしまったということです。ブラック企業の中でもかなり悪質な企業だと言えます。

サービス残業が常態化している現場

ネットに書かれている実際の社員やアルバイトの方の口コミ情報でも、サービス残業について言及している人が多かったです。全部の店舗とは言い難いと思いますが、かなりの店舗がサービス残業が常態化しており、本部が対策できていないことがわかります。労働力から指導をうけている時点で本部も見て見ぬふりをしていた可能性が高いと思われます。

まとめ

知らないと損をする! ブラック企業を見抜く30のポイント

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  • 作者:新田 龍
  • 発売日: 2014/03/28
  • メディア: オンデマンド (ペーパーバック)
 

ブラック企業としてこういった悪評被害は一生残りますので違法残業は絶対に止めましょう。