【ゆとり世代とは?】10の特徴と6つの長所!仕事をする上での上手な教育方法!

ゆとり世代はこれだから…というような言い方を聞いたことがありますか?ゆとり世代にあまり良いイメージを持っていない人は多いといわれています。そもそも、そのゆとり世代とは何でしょうか?ここでは、ゆとり世代の定義やよく指摘されている特徴、ゆとり世代の長所や会社での教育法などを紹介いたします。

ゆとり世代とは?

「ゆとり世代」という言葉をテレビなどで聞いたことがある方は多いと思います。ゆとり世代というと、詰め込み教育ではなく、比較的ゆったりとしたカリキュラムで学生時代を過ごした人たちのことだろうな、くらいの感覚で認識しているかもしれませんね。

しかし、それが何を意味するのかをはっきりわかっている人は案外少ないかもしれません。ここでは、よく耳にするゆとり世代とはいったい何なのかを詳しく紹介させていただきます。

2002年度から2003年度にかけて小中学校、高等学校の学習指導要領が改定されたのですが、これが学力低下につながるような改定だったことから「ゆとり教育」と言われるようになりました。その後、2011年に脱ゆとり教育と呼ばれる新たな学習指導要領の改定が行われました。

「ゆとり世代」とは、2002年度以降のゆとり教育を受け、2011年度以降の脱ゆとり教育を受けていない世代の人たちのことを主にいうそうです。

ゆとり世代の定義

さとり世代との違いとは?

さとり世代という言葉もよく耳にしますよね。2013年の流行語大賞にも選ばれていました。ゆとり世代とさとり世代はどう違うのか、気になっていた方もいるかもしれませんが、実際のところ、ゆとり世代とさとり世代に大きな違いはないそうです。

「ゆとり世代」という言葉には差別的な意味が含まれているとして、ネット上で代わりに使われ始めたのが「さとり世代」です。「ゆとり」は大人側がつけた名前ですが、「さとり」はゆとり世代といわれることへの反発から、若者たちが使うようになった言葉だそうです。

ゆとり世代とさとり世代には大きな区分けはないようですが、1994年前後に生まれた世代の人たちを、主にさとり世代と呼ぶともいわれています。

ゆとり世代の年齢層

ゆとり教育は、小中学校が2002年度、高等学校は2003年度から始まりましたが、世界的に行われているPISAと呼ばれる学習到達度調査で学力が低下していることがわかり、各方面から批判が起こりました。そして、2008年にゆとり教育を見直す新しい学習指導要領が改定され、2011年度以降に実施されていきました。これが脱ゆとり教育と呼ばれるものです。

ゆとり教育を受けた世代は、高等学校からゆとり教育を受けた1987年4月2日生まれから、小中学校でゆとり教育をしっかり受けた1996年4月1日生まれまでを指すことが多いのですが、1年でもゆとり教育を受けたことがある世代を含めると、2004年4月1日生まれまでが該当するようです。

ゆとり教育が行われた期間は9年ほどですが、1年でもゆとり教育を受けた年齢層は、2015年度現在でいうとだいたい28歳〜12歳に当てはまります。とくに、1995年、1996年生まれの現在20歳前後の人は、小中学校の期間がゆとり教育にぴったりはまっているので、ゆとり教育の影響が強いといえるでしょう。

ゆとり世代の教育の特徴

もともとゆとり教育は、それ以前に行われていた詰め込み教育に問題があるといわれたために行われることになりました。知識を徹底的に頭に詰め込むだけでは、自由な発想は生まれにくいと考えられていたようです。

そこで、学生の勉強範囲や授業時間を減らし、その空いた時間に、学生が自主的に教科を選択できるような学習の時間をつくったり、農業体験や外国語学習など各学校の独自のプログラムで、さまざまな学習機会を与えようとしたのがゆとり教育です。多種多様の経験を積むことで、子どもたちが自分自身で考える力や生きる力を養い、豊かな人間性を育てられる、というのがゆとり教育の目的だったようです。

しかし実際には、週休二日になったことで自由な時間が増えた分、テレビやゲーム、パソコン等の遊びへの誘惑も多くなり、かえって遊ぶ時間が増えてしまったために勉強時間や意欲が減ってしまった場合もあるようです。それに加えて学校のカリキュラムも以前より減ってしまっているため、子どもたちの学力低下につながったといわれています。

それに危機感を覚えて、塾に通う子どもが増えたり私立中高一貫校への進学が増えたりしたのもこの頃からだといいます。そのため、勉強時間の少ない人と多い人との格差が生まれてしまい、学力の二極化が進んでしまったといわれています。

ゆとり世代と少子化問題

少子化問題が騒がれるようになったのは、合計特殊出生率(一人の女性が生涯に産む子どもの平均数)が1966年のひのえうまのときよりも低い1.57を記録した1990年頃だといわれています。それからも、年々少しずつ合計特殊出生率が減り続けています。ゆとり世代初期の人たちは、ちょうどこの頃に生まれています。

ゆとり世代には、兄弟が少ない、一人っ子、という環境で育っている人が多いようです。親や周りの人からかわいがられて育った人も比較的多いのではないかといわれています。

ゆとり世代の就職

ちょうどゆとり世代初期の方が高校や短大、専門学校などを卒業した2006年〜2009年は、一時的に景気が回復したのでそれほど就職も困難ではなかったようです。しかし、その後世界的な金融危機などによる急激な景気の悪化により、2010年に大学を卒業した人の就職率は、前年より大幅に減少し、10人のうち4人が就職できないような状況になりました。

この就職氷河期は2013年卒業の世代まで続きましたが、その後は徐々に回復し、2015年卒業の就職率は21年ぶりに70%を超えたそうです。

現在、ゆとり世代のなかには、求人があるのに就職をしない、という選択をする人も出てきているそうです。正社員でガッツリ働くよりも、フリーターなどで自由に働くことを望む人が増えているのかもしれません。

ゆとり世代の10の特徴

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会社などで「これだからゆとり世代は…」という話を聞いたことがある方もいるでしょう。新入社員として入社してきたゆとり世代の人が会社でうまくやっていけず、すぐに辞めてしまったり、上司がその対応に頭を悩ませたりしているという話もよく耳にします。

ゆとり世代に上手に対応するためにはどうしたらよいか?といったハウツーものも見かけることがありますが、ゆとり世代にはどのような問題があると言われているのでしょうか?

ゆとり世代、とひとくくりにされてはいますが、この世代に生まれていても全く違うタイプの人も多く存在しているでしょう。ここではまず、世間一般によくいわれているゆとり世代の10の特徴を紹介いたします。

特徴1.精神的に弱い!辛いことから逃げる傾向

ゆとり教育では、あまり競争をさせないような方針があったそうです。小さい頃にあまり揉まれていなかったり、怒られた経験が少ないせいか、ゆとり世代はストレスに弱いともいわれています。

会社で上司に注意されたり怒られたりしただけで、翌日会社を休んでしまったり、極端な例だと会社を辞めてしまったりすることがあるそうです。上司はただやみくもに怒ったわけではなく、社員に成長してもらいたくて叱るのに、叱られたから会社を辞める、と言われたら、この先どう指導していったらよいのかわからなくなってしまいますよね。

社会では、良いことも悪いことも次々に起きてきます。何かイヤなこと、ツライことがあったときに逃げてしまうと、そこで得られる貴重な経験まで捨ててしまうことになります。

特徴2.失敗を避けるため消極的になりがち

仕事に失敗はつきものです。とくに、新入社員の頃は初めて体験することばかりなので、むしろ失敗から学んでいくことのほうが多いでしょう。

ゆとり世代には、失敗することを恥ずかしがったり、失敗することに対して強い恐れを抱いている人が多いといわれています。もしかしたら、失敗したときに落ち込んでツライ思いをするのを、なるべく避けたいのかもしれませんね。

失敗を恐れていると、なかなか新しいことへもチャレンジできませんし、言われたことだけをこなす、といった非積極的な行動に留まってしまいがちです。

特徴3.受け身の指示待ち人間

ゆとり世代の人は、指示されたことしかできない、マニュアル通りにしか動けないともいわれています。頼まれた仕事のなかでちょっと工夫してみたり、少しプラスαしてやっておく、というような柔軟性がなく、言われたことのみをやる場合が多いといいます。基本的に受け身な人が多いようです。

特徴4.ITに強く何でもネットに頼りがち

ゆとり世代は、時代的に小さいころから携帯やパソコンに触れているためか、I T関係に強いといわれています。わからないことがあればすぐにネットで調べるクセがついていて、まず自分で考えてみる、といったことは案外苦手なようです。

会社でも、上司にいわれたことを何でもネットで調べ、わからなければ「検索したけれどわかりませんでした」と平然と報告する人もいるそうです。上司としては、周りの先輩に聞いたり、自分で考えたりして欲しかったのに、こういうことを言われるとガクッときてしまうようです。

ただ、これに関してはゆとり世代に限らず、IT関係に慣れている今後の若い世代にはありうることだと思われます。確かに、あっという間に答えをくれる便利なモノが身近にあったら、それを利用するようになりますよね。

特徴5.すぐに結果を出したがる

ゆとり世代の人は、コツコツと小さな努力を積み重ねたり、先が見えず、すぐには結果が出そうにないような作業が苦手だそうです。やっていることがすぐに報われないと、本当にこのまま続けていて大丈夫なのか、と不安になってしまうのかもしれません。結果がなかなか出ないことに対してはすごく消極的になってしまい、途中で挫折してしまうことも多いといいます。

建物でも何でも、基礎作りが一番大切だといわれています。しかし、ゆとり世代の人にとっては、一つ一つを積み重ねて人間としての土台をつくり、地盤を固めていくことで将来へつなげる、というよりも、その場がうまくいけばそれで良い、という感じなのかもしれません。

特徴6.プライベート重視

会社では、仕事終わりに飲みに付き合うこと等で、人間関係を保つのも仕事の一つであるという考えが以前はありました。上司から誘われたら、とりあえず行く、という暗黙の了解的なものがあったようです。

ゆとり世代の人は、会社の就業時間と自分のプライベートな時間をしっかりと区別し、自分の時間は自分のために使いたい、という気持ちが強いようです。そのため、会社帰りに上司に誘われても断ることがよくあるそうです。

ゆとり世代は、自分と違う世代の人とはうまくコミュニケーションがとれないと不安に思っている人が多いといいます。上司としては、業務を円滑にするためにも何とか部下との距離を縮めたい、コミュニケーションをもっととりたいと思って声をかけたのでしょうが、空回りしてしまうようです。

特徴7.タメ口を使う

ゆとり世代の人は、社外の人に初対面でいきなりタメ口で挨拶してしまったり、上司に対しても平気でタメ口を使うなど、社会で円滑に生きていくための言葉遣いを知らないことが多いといいます。

会社も学生時代の延長だと思ってしまっているのかもしれませんが、社会に出たら、とりあえずどのような人に対しても敬語を使うのは当然のことです。タメ口で話すことで、相手との距離を縮めよう、仲良くなっちゃおう、と思っているのかもしれませんが、学生時代とは違い、社会では礼節を重んじるほうが好まれます。

特徴8.妙に冷めている

ゆとり世代の人は、余計な行動は一切とりたくない、自分のためになること以外はやりたくない、という気持ちが強いようで、仕事に対しても、生きがいを求める、というような熱い思いはなく、仕事は仕事、とかなりドライに考えているようです。

会社は、人と人とが交わる集団組織なので、ときには盛り上がったり熱くなったりすることもありますが、ゆとり世代の人は、その集団のなかの一人、というよりは、個人主義的で、いつも妙に冷めているのだそうです。基本的に、人との深い交わりが苦手なのかもしれませんね。

特徴9.興味がないものは見向きもしない

ゆとり世代の人には、自分の好きなことだけやっていたい、興味のないものには見向きもしない、という傾向があるようです。

会社では、顧客の要望に沿って仕事を進めるのが本筋ですが、ゆとり世代のなかには、自分のやりたいことにこだわって、顧客側に対して考えを変えるように主張してしまう人もいるといいます。相手の望むことに寄り添うよりも、自分を満足させるほうに気持ちが向いてしまうのかもしれません。

ゆとり教育では、集団のなかの一人、というよりも、個人の個性を伸ばす、ということに重点が置かれていました。自分に合ったものを選択してきたことがかえって、自分の思いを重視しすぎる傾向を生んでしまったのかもしれません。

特徴10.無断で欠席したり、早退したりする

ゆとり世代の人は、上司に叱られたり、イヤなことがあった次の日に、何の連絡もなく会社を休んでしまう、という話はよく耳にします。社会常識としては、欠席や早退の連絡をするのは当たり前のことです。何の連絡もなしに休んでしまったら、会社の人に心配をかけますし、仕事の都合上も迷惑がかかってしまいます。

自分はその会社に属している一員なのにだまって無断で休んでしまう、というのは、どこかまだお客さんの気分なのではないでしょうか。責任ある立場を任され、部下ができるようになれば、勝手な行動がいかに迷惑をかけるか、ということに気づけるかもしれません。

馬鹿に出来ない!ゆとり世代の長所

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ゆとり世代というと、困った人たち、といったマイナスなイメージのほうが先行してしまっています。しかし、短所と長所は表裏一体であり、見方を変えれば良いほうに捉えることもできます。ここでは、ゆとり世代が持つ良い特徴について紹介いたします。

長所1:教えられたことはきちんとこなす

ゆとり世代は言われたことしかできない、とよくいわれているようですが、裏を返せば「教えられたことはきちんとこなせる」ということになります。指示待ちになってしまうのは、それまでの生い立ちで、他の人の指示を受けてから動くように教育されていたからか、指示を出してくれる人、お節介を焼いてくれる人などが常に身近にいたからかもしれません。

勝手に自分の考えを入れて作業をして、計画通りに行かず、あとで怒られるようなパターンもありますので、言われたとおりにだけこなす、という能力も場合によっては必要なのではないでしょうか。

長所2:興味を持てばまっしぐら

ゆとり教育では、多くの選択肢のなかから自分の興味のあるものを選び、それを追求していく、といった学習機会が設けられていました。子どもの頃から興味のあるものを自由に追求できる機会を与えられていたためか、興味のあること、好きなことに対してはまっすぐに取り組むことができるようです。

周りに気を使いすぎたり、遠慮したりすることなく、自分の本心に正直に向き合うことができるので、思う存分に深く追求する力を持っており、好きな分野においては素晴らしい能力を発揮できる可能性があります。

長所3:IT関係で頼りになる

ゆとり世代の人が小中学校のころから、携帯電話やインターネットが爆発的に普及していきました。メールや、ツイッター、フェイスブックなどのソーシャルネットワークがコミュニケーション用のツールとして一般的になり、通信できる端末を持っていることが当たり前の世の中となりました。

そんななかで多感な時期を育ってきたゆとり世代の人が、IT関係に強いのは当然かもしれません。調べれば何でも出てくる便利なインターネットが常に利用できる環境に育ったのですから、それを多く活用し、うまく使いこなす経験を積んできたはずです。

若い頃ほど、新しいことを吸収する力は強いので、常に進化し続けているIT関係を上手に利用できるゆとり世代の人は、これから業務を進めるうえでとても頼りになる存在かもしれません。

長所4:マイペースで冷静

他の世代の人から見ると、ゆとり世代の人は驚くほどマイペースなのだそうです。集団行動での調和を保つ、というよりも、個性を尊重されて育ってきたせいか、周りの目を気にすることなく、どういう評価を受けるのかもあまり気にならないといいます。

ゆとり世代は、小さい頃から日本経済の傾き、情報社会への大きな転換、東日本大震災などの大きな社会変化を目の当たりにしているためか、社会の現状に過剰に振り回されないよう、自分の身を守るために、いつも冷静に、マイペースな態度をとるようになったのではないかといわれています。

沈着冷静でいられる、ということは、突っ走って大きな失敗はしにくい、ということもありますよね。そういう冷静さが必要とされる仕事には、ゆとり世代の人が重宝されることもあるでしょう。

長所5:適度な距離間で付き合える

ゆとり世代の人は、ラインやツイッターなどのソーシャルネットワークで多くの人とつながっている場合が多く、そのなかでいかに人間関係を円滑にしていくかに神経を使っている人が多いといいます。人に不快な思いをさせないように、強く押しすぎることはせず、適度な距離感で付き合うことを好むようです。

人間関係も楽しいときは良いのですが、深入りしすぎると何かと面倒な点も出てくるものです。ゆとり世代の人とは、お互いに厄介なことにならない距離を保ち、適度に気持ちの良い付き合いができるようです。

長所6:新しいものを生み出す力がある

ゆとり世代の人は、多くの選択肢のなかから好きなことを選び、追求できる、という自由な環境で育ったので、昔気質の「こうでなければダメだ!」というような堅さではなく、物事の考え方に柔軟性があるともいわれています。

発想が自由なので、思いもよらないような行動や考え方をすることがありますが、それがかえって新しいモノを生み出すキッカケになるようです。決まりきったことをさせるよりも、自由に発想し、行動できる機会を与えられたほうが、素晴らしい能力を発揮できるのかもしれませんね。

ゆとり世代の活かし方とは

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学生時代には、授業を欠席するのも連絡なしで済んだのですが、会社となるとそうはいきません。好きなときにお菓子を食べたりなど、学生ではさほど問題の無かったことでも、会社で同じような行動をしたら、常識を疑われてしまいます。

社会人になる、ということは、授業料を払って授業を受けていた学生時代とは大きく違い、今度は働いた対価として給料をいただくことになります。会社とは雇用契約もしていますから責任も伴いますし、個人で動くのではなく組織で恊働する、という意識をはっきり持つ必要もあります。

学生と社会人は違うこと、社会人になるとはどういうことなのかをしっかり認識させてあげることで、自分がこれからどういう振る舞いをしたらよいのかも見えてくるでしょう。

褒めて伸ばす

ゆとり世代の人はメンタルがあまり強くないといわれていますので、会社で叱られると心が折れてしまい、もっと努力しようと思うどころか逆効果になってしまうこともよくあるといいます。こういったタイプの人をうまく成長させるには、叱るより褒めて育てるほうが良いそうです。

誰でも、褒められたらうれしいものです。やる気も出てきます。今までは叱って部下を育て続けていた世代の人も、ゆとり世代にはそれは通用しないと考えて、やり方を変更したほうがよさそうです。

始めはどんな小さなことでも良いので「こういうところがよくできていたよ」と褒めてあげたり、IT関係などで詳しいようなら「よく知ってるな、すごいな」と声をかけてあげたり、少しでも成長を感じられたら「よくやったな」と褒めてあげたりして、うまくコミュニケーションをとりながら自信とやる気を育てるようにすると良いでしょう。

育成計画を立てる

会社の人事担当の方は、ゆとり世代は自分たち世代とは違う、ということをしっかり受け入れて対応する必要があるでしょう。昔通のやり方では通用しないことを理解し、今の世代に受け入れられ、効果のある育成方法を選ばなければなりません。

ゆとり世代を育てる方法として推奨されているのが、じっくり時間をかけて長期的に育てることだそうです。今までは、いかに早く戦力として育てあげるか、という短期集中、即実践型の教育方法を採っていたようですが、ゆとり世代にそれを当てはめてもうまくいかなかったため、近年では5年後に良い人材に育つくらいの長期計画で進めていく会社もあるようです。

今までは半年から1年で終わっていた新人研修ですが、2年、3年くらいの長めの時間をとってじっくり育成することで、その後は急速に良い人材へと成長していくともいわれています。1ヶ月後、3ヶ月後といった短期的な目標を立てることで、するべきことが明確になっていき、積極性も出てくるそうです。

まず1年目はゆっくりと慣れさせて、最初から詰め込みすぎないようにします。そして2年目からはスピードを徐々に上げて、達成目標をクリアしていくような内容が良いそうです。内容が具体的であればあるほど、効果も高いということです。

明確な指示を出す

ゆとり世代は、言われたことは真面目にきちんとこなす能力を持っているので、どこをどうしたらよいのか、という明確な指示を出してあげることで、作業がスムーズに進むようです。上司としては、そこらへんは気を利かせてやっておいてくれよ、と思っていることも、一つ一つ言葉にして明確に示してあげたほうがよさそうです。

上司に確認をとらずに突っ走って失敗されるよりは、やっておいてもらいたいことをきちんとやってもらったほうが良いですよね。細かな指示を出すのに慣れていない、面倒だと思っているとイヤになるかもしれませんが、ゆとり世代の特徴をつかんで、それに合った指示が出せれば、お互いに気持ちよく仕事ができるのではないでしょうか。

ゆとり世代だからと決めつけない

ゆとり世代に生まれたからといって、誰もが皆、よくいわれているようなマイナスの特徴を持っているわけではありません。いつの時代も、新人類、といって若者を批判的な目で見る大人は確かに存在します。自分たちの考え方や行動と違うのはおかしい、という思考からそのような見方になってしまうのでしょうが、こういった若者批判はかなり昔から繰り返されていることだそうです。

育つ環境は年々変化しているのに、同じような人が毎年育つほうがおかしいでしょう。世論は、近年の人の変化の原因を、ゆとり教育やゆとり世代に押し付けてしまっているだけなのかもしれません。若者に対して、ゆとり世代だから○○に決まっている、といった無配慮な決めつけをしないようにしたいですね。

団結する良さを教える

ゆとり世代の人は、どちらかというと個人主義的で、マイペースに物事を進めます。