【うつ病】症状についての知識とセルフチェック

「何もしたくないなあ」「やる気でないなあ」「モチベが上がらん」と思う時ってありますよね。本当はしなくちゃならないことがてんこ盛り…でも、体と心が動かなくて困っているんです!という方は、本当はとっても辛い思いをしているはず。そんな方に向け、傾向と対策を探っていきます。

何もしたくない日は誰にでもある

眠い、気力が沸かないなど人それぞれの症状

ベッドの上に転がって「あー、このまま何もしたくない」とぐったりしていること、だいたいの人があるのではないでしょうか?気力が湧いてこない、情動が動かなくなって何も感じたくなくなっている、そもそも心も体も疲れ果てて何もできる状態じゃない。

その日がたとえお休みの日だったとしても、時間は経っていて、だんだん夕暮れが近づいてくると、1日無駄にしたなあと感じるものです。テレビも見ずにお布団にしがみついて1日が終わる…なんだかちょっと自己嫌悪に陥る瞬間です。

「何もしたくない」は病気の可能性も

例えば、普段だったら「何もしたくない」なんて考えたこともないし、お休みの日は友達と買い物とか、お部屋のお掃除とか、アクティブに過ごせているとします。でも、今日は無理…そういう日は、体や心が「何かのサイン」を出していると思われます。

自分の大事なパートナーである心や体。何か言っているのならば、その声を聞いてあげるのも大事なことです。お布団に抱きついたままで構いませんので、その傾向と対策について考えてみませんか?

何もしたくないと感じる原因やメカニズム

力を出し切ってしまった(燃え尽き症候群)

「今週は一週間イベントがあって仕事を一生懸命やったなぁ、1日だけしかまともに帰れなくて、徹夜続きだったな…」「今月はクライアントの無茶な依頼で、ほぼ毎日終電で本当に疲れたなぁ…」こんな多忙の後にやる気が出ない状態になっているのなら、どうぞ寝てください。むしろ寝ていないと疲れが残って大変です。

育児で「赤ちゃんが生まれたら上の子が子供返りしてしまって、赤ちゃんが二人いるみたいになっちゃった…夫は仕事で当てにならないし、赤ちゃんは夜泣きするしもう夜もまともに眠れない」こういう人もたまには旦那様にお子さんを預けてしっかり休んでください。

動物全てだと思うのですが、疲れているときはやはり活動量を下げてどこかに隠れてじっとします。象は死期が近づくと群れから離れて行くといいますが、これも活動量の下がった自分が群れにいると、群れが襲われる可能性が高くなるからかもしれません。

そもそも、やりたくないことだから

これからやろうとしていることが”そもそもやりたくない”ことも考えられます。「やるべきこと」と「やりたいこと」は全く違います。本当に自分がやりたいことなのかどうかもう一度考え直してみましょう。よくあるケースが「やらない」ということを恐れて無理に「やりたいこと」としているそうです。

”やらなくてもいいこと”に力を使いすぎている

やりたいことは自然とやっていますよね?しかしどうでしょう?自然と「やりたい」と思えないことに関してはもしかすると、やらなくてもいいことかもしれません。「やらなくてもいいこと」に力を割いて疲れてしまうこともよくあるので気をつけましょう。

逆にやる気を出したとき

「明日から日記をつけよう!」と意気込んでもすぐに辞めてしまった。なんて経験をお持ちの方はたくさんいらっしゃるでしょう。本当にやりたいことでないと逆にそれを引き金に「何もしたくない」という気持ちになることもあります。無理やり上げたモチベーションはすぐに急降下することがあるので注意が必要です。

毎日同じことの繰り返し

刺激の無い・目標のない生活は毎日が単調になりがちです。単調な毎日を過ごしている中で自然と周りのことに「何もしたくない」と思うこともあります。

やらなくても死なないことだから

自分が働かないと家族が養えない!そんな状況で「何もしたくない」と思うことは絶対にありませんよね?つまり人間は追い込まれると力を発揮します。やる気が出ないことは意外とやらなくてもいいことだったりします。やらなければならない環境に自ら飛び込むのも大切かもしれません。

孤独な状態

自分が大変なとき・辛いときに支えてくれる仲間は必要ですよね?孤独な状態ではモチベーションンも上がらないことがあります。案外、自分のやる気は周りから支えられることによって成り立つものであったりします。

自分が何をしているのか理解できていない

これも非常に大切です。自分の役割をしっかりと把握し自分の意思でやることをやっているときは絶対に「何もしたくない」なんて感情は起きません。やる気がでないときは「何のためにやっているんだけ?」と一度振り返って目的を明確にすることも大切かもしれません。

人間、疲れるとどうなるのか?

活動量を下げるために、人間だとどんなところに疲れが出るでしょう?まずは、全身倦怠感、つまり全身のだるさです。眠くなったり、ぼんやりしたりして、やる気が出ない状態を作ります。

それから、肩こり、腰痛。運動をしている人もしていない人も、筋肉は柔らかい方が動きやすいものです。一般事務のようにPCの前に座り続けている人達や、あっちやこっちと調整をやって身を硬くしている人達は、肩こりで気持ち悪くなったり、腰痛で動けなくなったりしていないでしょうか。

脳みその方も活動をしなくなってきます。考える能力を落としてくるので、ハキハキした決断ができなくなります。「今日何食べる?」なんていう、大したことではない決断までできなくなっていたら、だいぶ疲れていると自覚した方がよさそうです。

疲れてくると出てくる「生あくび」は、眠くもないのにあくびが出てしまう現象です。
このあくびが出たら、脳や体がとっても疲れていると思ってください。あくびというのはまだ科学的に完全には証明されていないものらしいのですが、生あくびの時には酸素不足を引き起こしていることが多いそうです。
活動をするためには酸素をたくさん使います。酸素がなくなれば、やる気が落ちて何もしたくなくなるのも当然の話です。

何もしたくないときの対処法

まずは休みましょう!

当たり前のことですが、疲れているのにむりやり「やる気が出ないのが困る!」と働き続けたら、倒れてしまいます。まずは休養をとりましょう。

お風呂にゆっくり使ってリラックス

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シャワーで済ませてしまってはいませんか?お風呂は体を温めてくれると同時に、体全体に水圧をかけてくれます。それがマッサージのように、体の先端に溜まってしまった血液を押し戻してくれ、むくみや疲れを癒してくれます。むくんだだるい脚ではやる気なんかでないですものね。

たっぷり寝て疲れを癒す

なるべくならお布団を日に当てるか布団乾燥機にかけて、ふかふかにしておくと気持ちがいいですね。真っ暗が好みの人は真っ暗にするといいのですが、実はフットライト程度の薄明かりが点いていると睡眠の質が上がるという研究結果があるようです。

また、アロマライトなどを利用するのもいいと思います。一般的に、眠りを助けてくれるアロマテラピーに使うエッセンシャルオイルはラベンダーやマージョラムと言われていますが、香りについては好き嫌いがあるので、お店で嗅いでみて落ち着くものを使ってみるのがいいと思います。

アロマライトの上のお皿に水を張り、オイルを3滴垂らします。注意点としては、眠るために使うものなのですから、キャンドル式のものではなく、電熱式のコンセントにつなぐタイプのライトを使ってくださいね。

体内時間・体内時計を正しく保つようにする

眠りすぎは逆に疲れを増長してしまいますからこれも注意。お休みだからってたくさん寝溜めをしようとしても、体内時計が狂ってしまって逆に時間を合わせるのが大変になるそうですよ。寝溜めはほどほどに。

マッサージに行ってリラックス

自分でマッサージをするのもいいのですが、他人にして貰えばこそ気持ちがいいと思えるものの一つがマッサージ。マッサージ師さんは基本的にマッサージをする専門家なので、体を触られるのは一般的な人にされるのとは違って安心ですよね。

そして、専門家に温かい手で触ってもらい、痛いところをほぐしてもらい、気持ちよくさせてもらう…たまには他人に委ねに行くのは贅沢なお休みの仕方です。彼氏や家族にしてもらうのも気持ちがいいものですが、ピンポイントでスッキリさせてもらうのにいかがでしょうか?

普段行かないところに行ってみる

オフィスのあるところがコンクリートジャングルだったり、空がほとんど見えなかったりする人も多いかと思います。そうでなくても、お仕事をされている人はオフィスで大半を過ごしますし、専業主婦の人でも夕飯の買い物はお家の中で1日を終えるなんていうことが多いと思います。

たまにはいつもの景色を抜け出して、プチ旅行をしてみませんか?いつもは行かない山や森で森林浴をしたり、海辺で潮風に吹かれてみたり。結構楽しいのが、1日ずーっと電車に乗り続けること。できれば各駅停車で、窓際がいいです。景色が次々と変わっていって、いつものことをちょっと忘れられます。

とにかく「書く」ことをしてみる

脳は基本的に「何もしたくない、楽をしよう」と思う傾向にあるそうです。しかし「書く」という行為によって脳が活性化されやる気が出てくるそうです。特に、いま自分がやりたいことや夢を書くと実現しやすくなるそうです。誰でもすぐにできることだと思いますのでぜひ今すぐにでも試してみることをおすすめします。

ご飯を食べないと何もしたくない無気力状態に

エネルギーが減って力を抑えようと作用してしまう

名言「腹が減って力が出ねぇ」と言ったのは、鳥山明の有名な漫画「ドラゴンボール」シリーズの孫悟空です。悟空は並み居る強敵と戦わなくてはならないのに、お腹が空くとパタリと動けなくなってしまうのです。

漫画だからなぁ、大袈裟だよなぁ、と思っていた時期が、私にもありました。でも、人間は誰しもお腹が空くと本当に力が出なくなるのです。お腹が空く、つまり食事が満足に取れていないと、人間をはじめとした動物はまず食べ物を探しに行かなくてはなりません。

人間はサルだった時代から雑食で、動物も植物も食べていました。動物を食べるためには、力が必要です。お腹が空いていたら、なけなしの力を「怒り」や「イライラ」に変換して頑張って獲物を仕留めます。

空腹時には「オレオキシン」という脳内物質が分泌され、目が覚めて頑張るようにできているそうです。でも、それを過ぎると、今度は頑張ってもどうやっても力が出なくなります。エネルギー分が何も入っていなかったら脳内物質だってさすがに元気は出せません。そうすると、今度は敵が攻めてこないところでじっと動かずにエネルギーを極力使わないようになるそうです。

過度なダイエットで無気力状態になる可能性も!

ダイエットしているときは、多かれ少なかれ「お腹が空いた」状態を作っていると思います、運動だけでは痩せない!と言われて、運動と食事の両方に気を使っている方も多いと思います。しかし、本当に必要な栄養が取れていなければ「腹が減って力が出ねぇ」のです。

栄養が足りていなければ、脳にブドウ糖がいかなくてぼーっとしますし、体だってすぐに疲れてしまうのでやる気なんか出ません。そりゃそうですよね。頭と体の気持ちを聞いてやればすぐに分かります。つまり、本当は必要な栄養が取れていないのです。

そういうときは、ダイエットのやり方を見直して、量はともかく栄養はいろんな種類のものをきちんといただくようにすることです。お肉は筋肉の元ですし、炭水化物はブドウ糖になって脳に栄養を与えます。

「◯◯抜きダイエット」「××だけダイエット」の原理を疑ってみるのも、体を守るためには必要なことかもしれません。それが「何もしたくない」状態を作っていたら大変です。

ご飯食べた後は眠くなり無気力状態になりやすい

食事を変えてラクラク解決!脱うつレシピ

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これは、多くの人が学生時代に体験していると思いますが、お弁当を食べたお昼休みの後の授業って眠くて仕方がなかったですよね。ご飯を食べた後に眠くなるのは当たり前のことなのです。

まず、ご飯を食べると、胃や腸が食べたものを消化しなくてはなりません。胃や腸にたくさんの血液を集結させて、全力で食べ物を栄養に変えるのです。そんな時に、脳に血液を送っている場合ではありません。だからこの時間は眠くなり、やる気が起こらなくなるのです。

気にしなくていい、ごく普通の反応なのですが、眠くなってはいけない直前にはたくさんご飯を食べないで、ことが終わってから仕切り直してご飯を食べるくらいがちょうどいいのかもしれません。大事なときに「なにもしたくない…」になっては大変ですから。

甘いものの食べすぎ(砂糖中毒)による糖分過多も原因のひとつ

ケーキ、和菓子、菓子パン…甘いお菓子は美味しくて、ついつい食べてしまいますよね。ところが、これらに使われているお砂糖が、脳を害しているという説があります。

まず、お砂糖や炭水化物など、食べるとブドウ糖になるものが体に入ると、急に血糖が上がったと判断した肝臓が血糖を元に戻すためにインシュリンと呼ばれる物質を分泌します。血糖が高いと、一部が脳の栄養になるだけで、あとは脂肪に変わったり血管を詰まらせたりとあまりいいことをしません。

でも、肝臓が慌ててインシュリンを出すと、今度は「低血糖」という状態にになります。今度は血の中のブドウ糖が少なくなってしまうのです。そうするとどうなるかというと、また脳が「栄養が足りないよー!」と言い出します。もちろんやる気なんか出ません。

また、本当に足りなくて、動悸や手の震えなんていう強い状態にもなります。そしてまたお砂糖やお菓子を食べる…お米などの他の炭水化物に比べても、お砂糖はすぐに使える糖になるので中毒になることも多いのだとか。

どんなお医者さんでも砂糖中毒なんていう病名で診てくれるわけではありませんが、上の状態なら多分糖尿病くらいは言われるのではないかと思います…。病気と言われるまで悪くなくても、お砂糖の取りすぎのためにやる気が出なくなることはありそうです。